慢性胃炎の様子と治療方針
胃炎の多くはピロリ菌の感染
慢性胃炎は漠然とした概念で、従来は胃炎を粘膜の萎縮の程度、腸上皮化生の有無によって分類し、胃酸の分泌能の低下、潰瘍・胃癌の発生母地として重要視されていました。近年、胃粘膜萎縮の原因が、大半がピロリ菌の感染であることが分かりました。
そこでピロリ菌の感染の有無を確認して、内視鏡検査によって、癌などの異常がないことを確認のうえ、潰瘍・愁訴を伴う感染者には積極的にピロリ菌を除菌することが、潰瘍の再発予防・癌の発生予防に有用と考えられています。
ピロリ菌以外に、ストレスや食習慣が原因の場合もあります。これらの問題点(早食い、ドカ食い、高脂肪食、アルコールの摂取など)の是正、生活習慣の改善で症状が改善しなければ次のような治療をします。
慢性胃炎の治療方針
- 胃食道逆流型 (胸焼け、ゲップ、喉のイガイガ、咳、胸の痛み)
胃酸の分泌を強力に抑える → タケプロン、パリエットなど - 運動不全型 (胃もたれ、食欲不振、悪心嘔吐、上腹部膨満感)
消化管運動改善薬 → ガスモチン、ナウゼリン、プリンペランなど - 潰瘍症状型 (空腹時や夜間の上腹部痛)
胃酸過多 → ガスター、ザンタックなど
胃壁緊張 → ブスコパンなど
- 非特異型 (ストレスが関与しているもの、不安症状を伴うもの)
ドグマチール、デパスなど
いずれの薬も漫然と内服を続けるのではなく、症状が改善しないとき他の原因が無いかを検査して確認することが大切です。
金子クリニックは慢性胃炎の治療を行っています。
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