高血圧の治療戦略

高血圧症の治療戦略

収縮期血圧140mmHg、拡張期血圧90mmHg以上を高血症といいます。高血圧は、脳卒中や心血管疾患の発症のリスクが増加するため治療が必要です。高血圧の90%以上が明らかな原因疾患のない本態性高血圧で、生活習慣の改善で血圧の低下がある程度期待できます。

日本人の食塩摂取量は現在11g強ですが欧米に比べてまだ多く6g以下が推奨されています。またDASH食という野菜、果物、低脂肪乳製品を多く摂取することにより(コレステロールの制限とK,Mg,Caの摂取)、更なる血圧低下が可能です。現在血圧の治療に5兆円が使われております。

血圧は加齢とともに上昇しますので、今後高齢化が進みますと医療費の増大が予想されます。医療費の抑制のためにも生活習慣の修正が重要です。

収縮期血圧180mmHg以上の重症高血圧や、糖尿病などのリスクを持っている人、生活習慣の修正で高血圧の改善がない人は、降圧剤による内服治療が必要で継続することが重要です。